障害者を対象に共同生活サービスと短期入所サービスを提供するグループホーム「NOIEHIKONE(ノイエヒコネ)」(彦根市栄町)が11月1日、オープンした。スタッフに、筋肉隆々な「マッチョ介護士(支援員)」が在籍する。
経営は、東海地方を中心に障害者向けグループホームなどの介護支援サービスを提供するビジョナリー(名古屋市中区)。ノイエヒコネは同社が経営するマッチョ介護士が在籍する施設として25事業所目で、関西初の開設となる。
同施設は、発達障害、知的障害(軽度・重度問わず)を抱える人たちが、生活支援を受けながら自立生活に向けたサポートを受けるグループホーム。家族の休養や緊急時の受け入れに対応する短期入所にも対応する。施設名の「ノイエヒコネ」には「おうちのようなぬくもりを提供したい」という意味を込めている。
建物は木造2階建てで、延べ床面積は505.67平方メートル。各フロアに個室10部屋とショート用個室1部屋の合計22室を設ける。個室の広さは9.3平方メートルで、利用者が自分の家具や持ち物を持ち込む。風呂、トイレ、リビングは共同。利用者の特性や状況に合わせ、介護士らがサポートする。
同社では筋肉トレーニングに励む人を積極的に採用し、大会に出場する実業団も持つ。グループ全体の介護職員約200人のうち、マッチョ介護士は約30人。現在ノイエヒコネに在籍するスタッフ7人のうちマッチョ介護士(支援員)は1人。
社長の丹羽悠介さんは「人手不足の介護業界で、人材確保に何かいい方法がないかと考えた時に、体力が必要とされる介護と筋肉(マッチョ)は親和性があり、若い人に介護職に触れてもらえるきっかけになるのではと思った」と振り返る。「日々トレーニングを積んでいるマッチョは、前向きで明るい人が多い。体力面のみならず、明るくてポジティブな要素は利用者にとってプラスに働いている」とも。
丹羽さんは「縁があり、彦根市に施設を開設することになった。利用者や地域の人に認めてもらえる事業所になれるよう施設運営に努める。彦根は学生も多い街。学生を巻き込んで、福祉に触れるきっかけづくりもしていければ」と意気込みを見せる。