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彦根城博物館で「雛と雛道具」 井伊直弼の娘・弥千代の調度品など

特別公開「雛と雛道具」の様子

特別公開「雛と雛道具」の様子

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 ひな祭りに合わせて、彦根城博物館(彦根市金亀町1)で現在、特別公開「雛(ひな)と雛道具」が開かれている。

調度品のミニチュア「弥千代の雛道具」(一部)(写真提供=彦根城博物館)

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 3月3日の上巳(じょうし)の節句に行われる「ひな祭り」は、女児の健やかな成長を祈る行事。節句には厄を払う祈り、厄を受ける身代わりとして人形を作って、神に供えたり、川などに流したりしていたという。江戸時代に入ると、桃の節句に人形をはじめ、ひし餅や菓子、白酒などを供える飾り付けをして祭りを行う習わしが定着。この人形は「ひな」と呼ばれ、華やかで精巧なものが作られるようになり、実際の調度品を模したミニチュアのひな道具も作られ、ひなと一緒に飾られるようになった。

 江戸時代の大名家の姫君が婚礼する際には、嫁入り道具として豪華な調度品のほか、「ひなとひな道具」があつらえられた。彦根藩井伊家13代・直弼の息女の弥千代(1846~1927)が1858年4月21日に高松藩松平家の世子・松平頼聡に嫁いだ際は、婚礼調度と共に愛らしいひなとひな道具が調えられた。

 特別公開では、男びなと女びなの「弥千代の雛」1対、貝桶・三棚・挟箱など85点の調度品のミニチュア「弥千代の雛道具」、婚礼調度として調えられた「弥千代の駕籠(かご)」、江戸時代の人形師の原舟月(しゅうげつ)が創始した公家風の衣装をまとう「古今雛」1対など13点を展示している。

  3月1日14時からは彦根城博物館講堂で記念講演会「よみがえった雛人形~文化財修理の最前線」を開催する。講師は坂田墨珠堂の坂田さとこ社長。先着50人。資料代100円。

 開館時間は8時30分~17時。観覧料は、高校生以上=700円、小中学生=350円。3月16日まで。

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