
愛荘町国際交流協会(AIFA)が3月2日、「『言葉が分からない』を体験する異文化コミュニケーションワークショップ」を町民センター愛知川(愛荘町愛知川)で開催した。
町内で暮らす人の10%が外国人という愛荘町。地域で暮らす外国にルーツを持つ人たちが感じている、「日本語から情報を得ることへの難しさ」「日々の生活の苦労や不安」を知ってもらおうと企画した。当日は、町内在住のベトナム人やアメリカ人、ガーナ人などの外国人を含む26人が参加した。
講師は、日本語教師の資格を持つ土肥亜矢さん。国際教育研究会の開発教材を使い、「最近、家族と一緒にある国に引っ越してきたばかりの子どもが突然の大地震に遭遇。安全に避難できるのか?」という設定でシミュレーションゲームを行った。
参加者は安全に避難するために、モニターに映し出される2つの選択肢から正しい回答を選んでいく。書かれている言語は普段なじみのない言語で、どちらが正しいのか分からずに困惑する姿が見られた。参加者からは、「全く言葉が読めないから勘で選ぶしかなかった」「言葉が分からないのは不安なことが分かった」「普段から周りに言葉が分からずに困っている人がいないか気にかける」などの声が聞かれた。
土肥さんは「言葉が分からないことで震災時には二次災害が起こることも。言葉が分からないってどんな気持ちかを知ってもらい、地域の多文化共生について自分に何ができるか考えるきっかけになれば」と期待を込める。