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彦根の銀座商店街にコミュニティーカフェ 大学生が地域活性化に貢献

(左から)店主の忠田季空さん、リノベーションに参加した大学院生の大宅央人さん、古田愛佳さん

(左から)店主の忠田季空さん、リノベーションに参加した大学院生の大宅央人さん、古田愛佳さん

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 大学生がリノベーションの企画・改修(施工)に携わったコミュニティーカフェ「On Your Mark Cafe(オンユアマークカフェ)2号店」(彦根市銀座町)が2月22日、彦根市の銀座商店街にオープンした。

外観=On Your Mark Cafe(オンユアマークカフェ)2号店

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 京町で「On Your Mark Cafe(オンユアマークカフェ)」(京町)を経営する店主の忠田季空さんが銀座商店街の活性化を目指し、商店街と協力して計画。使われていなかった空き店舗を建築士の指導の下、建築学部の学生たちを中心にリノベーションした。60平方メートルの店内には、カウンター8席、テーブル2卓に加え、多目的に利用できるフリースペースを設けた。

 リノベーションには、地域の企業から提供された木材や布などの材料を活用。店の前を歩く通行人にカフェの雰囲気が伝わるようカフェスタンドを斜めに設置したり、利用者が快適に過ごせるような空間づくりを目指し配管がむき出しの天井に布をレイアウトしたりするなど工夫した。

 昨年4月、6大学の学生約20人が参加し、「どのような場所にしたいか」など話し合いを重ね、6月に図面を作成(設計)し、8月から施工を行った。主要メンバーの滋賀県立大学大学院生の大宅央人さんはリノベーションを通して「机上での設計と実際の施工の違いを感じた。マネジメントの難しさを痛感することも」と振り返る。

 学生同士の意見の衝突や、参加人数の減少、スケジュールが予定通りに進まないなどの問題も乗り越え、最後までやり遂げた。大宅さんは「とにかく完成してほっとした。暗中模索の中、どうすればいいか悩みながら取り組んだ」と安堵(あんど)の表情を見せた。同じく主要メンバーで同大学院生の古田愛佳さんは「新たに学生たちが集まって、いろいろなアイデアを実現してくれれば」と期待を込める。

 現在、同店は週末にオープンし、焙煎(ばいせん)コーヒーやドリンク・軽食を提供。今後はカフェメニューの充実を図っていくという。

 忠田さんは「カフェとして営業しながら、学生たちのサードプレイスとして活用するとともに、商店街や彦根市の活性化に貢献していく」と話す。レンタルキッチンやギャラリーとしての活用も視野に入れ、学生や地域住民が主体的に参加できるような企画も検討しているという。「商店街の皆さんをはじめ、多くの大人に助けてもらい、それに応えるように学生も取り組んでくれた。そのバトンを次につなげ、地域の活性化に貢献できれば」とも。

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