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彦根りんご保存会、「彦根りんご」の苗木を滋賀県立大へ寄贈

(左から)柴田いづみ滋賀県立大学名誉教授、彦根りんご保存会の八木原俊長会長、井出慎司滋賀県立大学学長、櫻井悟史教授

(左から)柴田いづみ滋賀県立大学名誉教授、彦根りんご保存会の八木原俊長会長、井出慎司滋賀県立大学学長、櫻井悟史教授

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 「彦根りんご保存会」が5月23日、開学30周年を迎えた滋賀県立大学(彦根市八坂町)に「彦根りんご」の苗木を寄贈した。大学敷地内の農場で贈呈式と植樹式が開かれ、保存会の八木原俊長会長と滋賀県立大学の井手慎司学長らが苗木を植樹した。

植樹の様子=滋賀県立大学開学30周年記念「彦根りんご保存会」

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 「彦根りんご」は、江戸時代後半から昭和時代の初めまで彦根市内で栽培されていた。1816年にリンゴの苗木が彦根市内に植えられたのが始まりとされる。西洋リンゴの普及により、昭和30年ごろに最後の一本が枯れて途絶えたが、2004(平成16)年に「彦根りんごを復活する会」(後に彦根りんご保存会に改名)が設立されて以降、市内で彦根りんごを育てている。

 同会は中藪町の農園で彦根りんごを栽培しており、同大生たちもその研究に携わってきた。同大の柴田いづみ名誉教授が中心となり、彦根りんごを使ったシードルも開発。こうした連携を背景に、同会は同大開学30周年に合わせ、彦根りんごの苗木を寄贈した。

 当日、八木原会長たちは苗木3本を持参し、農場で行われた贈呈式で井手学長へ銘板と一緒に手渡した。その後、柴田名誉教授を加えた参加者たちで苗木を3カ所に植樹した。

 八木原会長は「学生たちのように若々しく育って、たくさんの彦根りんごの実ができてほしい」と期待を寄せ、井手学長は「この彦根の地に根づいて育ってほしい。彦根りんごの生育と共に大学も育っていきたい」と話した。

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