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彦根で表千家の全国大会 彦根城博物館で特集展示も

埋木舎でのお茶席(写真提供=表千家 編集室)

埋木舎でのお茶席(写真提供=表千家 編集室)

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 茶道の表千家同門会の全国大会「びわこ大会」が5月23日・24日の2日間、彦根市内を中心に開催された。全国の会員約500人が交流した。

夢京橋キャッスルロードの歓迎フラッグと会員の皆さん(写真提供=彦根市文化振興課

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 同会は千利休以来400年余りにわたる表千家家元に伝わる茶道を継承し、茶の湯文化の発展を目的として、全国に53支部とアメリカに4支部がある。10~80代の会員約10万人が在籍している。

 全国大会は、会員の交流と開催地での茶道の普及と発展を目的として、1977(昭和52)年から全国各地で開催。第85回となる今大会は1991(平成3)年以来2回目の滋賀県開催となった。

 今回、2日間にわたり、彦根市内の清凉寺、彦根城博物館、埋木舎のほか、多賀大社(多賀町)や良疇寺(長浜市)で茶席を設け、滋賀県支部の会員が同門会員をもてなした。

 初日には、ひこね市文化プラザ(野瀬町)グランドホールで大会式典が開かれ、15代家元・猶有斎千宗左さんが「雄大な琵琶湖があるこの地で、出会いを大切に一服の茶を楽しんで思い出に残る大会になれば」とあいさつ。

 来賓の田島一成彦根市長は「市長になり2週間ほどだが、茶道をたしなむものとして皆さんとの出会いを心待ちにしていた。一期一会の精神で心豊かな文化の香り高いまちを目指したい」と歓迎した。

 共催する彦根市は、2023年4月に、大阪府堺市、島根県松江市に次ぐ3番目の茶の湯条例「井伊直弼公の功績を尊び茶の湯・一期一会の文化を広める条例」を制定した。

 今大会では、一般公開の市民講座も開き、会員のほか約100人が参加。『一期一会の茶の湯-井伊直弼の茶の世界-』をテーマに、井伊家18代当主の井伊直岳さんと裕子さん夫婦とMIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム)館長の熊倉功夫さんが鼎談(ていだん)。講座の前には滋賀県支部の会員による呈茶もあり、参加者はお茶とお菓子を楽しんだ。

 同大会の開催を記念して、彦根城博物館(彦根市金亀町)で現在、「大名と茶の湯-井伊家伝来茶道具名品選-」を開催している。同展では、井伊家2代・直孝が徳川家康から拝領した茶入など井伊家伝来の茶道具の名品をエピソードと共に紹介している。開館時間は8時~17時(入館は16時30分まで)。会期中無休。6月17日まで。

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