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彦根城の松100本に「こも巻き」 立冬の風物詩、いろは松など4カ所

「こも巻き」をする彦根城の作業員たち

「こも巻き」をする彦根城の作業員たち

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 彦根城運営管理センターは立冬の11月7日、彦根城内でこの時期の風物詩になっている「こも巻き」を実施し、そろいの法被を着た作業員たちが手際よく「こも」を巻いていた。

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 こも巻きは、マツカレハの幼虫などの害虫を駆除するために、松の木の地上1メートルほどの高さに「こも」を巻く伝統的な技法。冬の寒さに負けないよう腹巻きのように見えるのが特徴で、各地で行われている。

 彦根城内には、いろは松にクロマツ29本とアカマツ3本が育っており、幹回りが20センチ~2.6メートル、高さが5メートル~20メートル。最高樹齢は推定300年以上だとされる。玄宮園、金亀児童公園、天守前広場を含めて、城内には計約100本の松が育っている。

 同センターは毎年立冬に合わせて、こも巻きを実施。彦根市内で収穫されたもち米のわらを作業員たちが一本ずつ丁寧に糸で固定させた手作りの「こも」を松100本分用意。

 7日は作業員17人が参加し、城内4カ所に分かれて「こも巻き」を行った。いろは松では、宮川敏明所長の号令後、作業員たちが2人ずつに分かれ、松の幹回りに手際よく「こも」を巻いていった。

 宮川所長は「世界遺産登録を目指している彦根城の『こも』が巻かれた様子を見に来てほしい」と呼びかけていた。

 こも外しは啓蟄(けいちつ)の3月5日に行う予定。

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