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彦根「十王村の水」 電気代高騰で維持困難に、保存会がCFで協力呼びかけ

十王村の水

十王村の水

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 彦根市西今町にある湧き水「十王村の水」の保全活動に取り組む「十王村の水保存会」が現在、クラウドファンディング(CF)で協力を呼びかけている。

湧き上がる水=十王村の水

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 西今町の交差点の一角で湧き出る同湧き水は犬上川の伏流水。古くから名水として知られ、なかなか母乳の出なかった女性がこの水を飲んだところ、出が良くなったという言い伝えや、織田信長が安土への往来中に立ち寄って飲んだという逸話もある。中央には地蔵尊が安置され、1985(昭和60)年には環境省(当時は環境庁)の日本名水百選に選出された。日中は今も多くの人々が水をくみに訪れる。

 同会会長の尾田静弘さんによると、かつては湧き水が流れる川下も美しく、イトヨが生息していたという。「昔は、毎年ここで開催される地蔵盆には、西今町だけでなく隣町からも友人を招くなど、地域の子どもたちの遊び場でもあった」と振り返る。

 1986(昭和61)年ごろから湧き水の水量が減少したため、以降は彦根市の補助を得てポンプで水をくみ上げ、水量を確保してきた。同会メンバーは、毎月清掃を行うなど維持・管理に努めてきたが、2019年には交通事故でポンプの分電盤が損壊し、水が出なくなる危機にも見舞われたという。

 課題を一つ一つ乗り越え今日まで守り続けてきたが、近年の電気代高騰が重くのしかかっている。会費のみでの維持管理が困難になったことから、以前より関心があったCFへの取り組みを決めたという。

 返礼品には、「ひこにゃん」や琵琶湖の絵が描かれた、同湧き水を使ったカステラを用意する。尾田さんは「親の代から受け継いだ、子どもの頃からある形の十王村の水を未来の人にも残していきたい」と思いを話す。

 CFは1月31日まで受け付ける。

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