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彦根に「文豪カフェ」 川端康成の旧別荘部材を再利用、読書や執筆に

オーナーの所源亮会長

オーナーの所源亮会長

 ノーベル賞作家・川端康成の旧別荘から柱や家具の一部を受け継いで再利用し元菓子店の町家を改装した「文豪カフェ」本店(彦根市本町)が3月18日、夢京橋キャッスルロードにオープンした。

館内には約5500冊の書籍が並び、自由に手に取り読むことができる

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 館内には調度品や絵画を配置し、明治から戦後にかけての文豪の著書をはじめ、哲学や経済、宇宙や小説など幅広いジャンルの古書や新刊約5500冊を並べる。暖炉を備えた1階の「読書スペース」や2階の同スペースで、本を読んだり、思索にふけったり、手紙の作成や執筆に取り組んだりと、「静かで穏やかな、落ち着いた空間で思い思いに過ごすことができる」という。

 その奥には、葛飾北斎の「富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)」の模写を展示する予約制の「応接の間」を備える。季節ごとに9枚ずつ掛け替え、1年かけて全36景を鑑賞できる空間。他に、「音響の間」「瞑想(めいそう)の間」なども備え、貸し出しにも応じる。

 来訪者同士が会話を楽しめる「談話キッチン」も備えるほか、1階では今後、音楽会などの開催も予定している。

 今後オープン予定の文豪カフェ支店では、ブータンの冬虫草花(とうちゅうそうか)の茶、フルーツ茶のほか、特製ホットケーキなどを提供する。

 2021年秋、当時軽井沢で営んでいた書店の近くにあった川端の別荘が解体されることを知った、オーナーでGCAT(岐阜県垂井町)会長の所源亮さんは、祖父が編集長を務めた文芸誌「令女界」に川端康成が寄稿していたという縁があったことから、別荘の柱や家具などの一部を京都大学の協力を得て保管していたという。

 数年前から彦根を訪れていた所さんは「琵琶湖が持つ圧倒的なエネルギーに引かれた。文学や知に触れられるような場を彦根に設けたいと思っていた」と振り返り、別荘の資材をアップサイクルした同施設を彦根の地にオープンすることに決めたという。

 所さんは「読む、書く、考えるということにじっくりと取り組める場所。慌ただしい日常を離れ、自分のための時間を過ごしてもらえれば」と呼びかける。

 営業時間は11時~18時。入場料は半日2,000円(ドリンク付き)。月曜・火曜定休。

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