滋賀県立大学交流センター(彦根市八坂町)で2月2日から、生活デザイン学科25期生の卒業研究・制作が展示される。
生活の中での人間とモノの関係に注目し、服飾、道具(プロダクト・グラフィック)、住居(建築・インテリア)の3分野を中心に、マーケティングなど幅広くデザインを学ぶ同学科。同展は、生活デザイン学科4年生36人が、それぞれ学んできたことの集大成として、約1年をかけて卒業制作に取り組んだ制作物を展示する。
展覧会の名前は「I(アイ)」。学生たちは学んできたことを形にしていく過程の中で、いろいろなつながりや助け合いを肌で感じたという。「I(アイ)」=私、「相(アイ)」=相手を思いやること、「愛(アイ)」=価値を認め、大事に思う心。自分たちは様々な「アイ」に囲まれていることに気付き、同展のテーマを「I(アイ)」にした。
戸田理菜さんは「一人一人制作するものが違うが、みんなで助け合いながら作った。泊まり込みをして作ったり、手伝ったり…。声をかけ合いながら一緒に制作した時間は、とてもいい思い出になった」と振り返る。守屋美希さんは「ぎりぎりまでかかって焦ったときもあったが、みんなが助けてくれてうれしかった。卒業するのがさみしい」とも。
ブースには、さまざまな制作物が並ぶ。実際に行政と協力し「テーマ決め」から「企画」「運営」までを手がけたマルシェの様子、観光ブランディングを軸にまちおこしアイデアをまとめたもの、生活がより豊かになるような工夫を凝らしたまちづくりを設計した模型、車のナンバープレートの「滋賀」のフォントにヒントを得て作ったオリジナルフォントなど、「生活が豊かになるデザインを考え形にしたもの」を発表している。
戸田さんは「4年間学んだことを自分たちなりに形にした。そして気が付いたたくさんの『アイ』があふれた展覧会。ぜひ遊びに来ていただければ」と呼びかる。
開催時間は10時~18時。2月5日まで。