彦根城の堀で生まれた白鳥の子が独り立ちの時期を迎え、2月23日、生まれ育った「内堀」から「中堀」へ引っ越しした。
昨年5月、彦根城の内堀で飼育している2羽のコブハクチョウの下に7羽のひなが確認された。ひなはその後、カラスに襲われるなどして3羽になり、秋ごろには最後の1羽になった。彦根城管理センターの職員や市民に見守られ、すくすくと成長したひな鳥。無事に独り立ちの時期を迎え、生まれ育った「内堀」から「中堀」へ引っ越した。
引っ越し当日、職員が白鳥を抱きかかえ、軽トラに乗せて新しいすみかに移したという。既に新居になじみ、先住の白鳥と仲良く過ごしている姿が確認されている。成長した白鳥は優雅に中堀を回遊。時折、近づいてきて観光客らを楽しませている。
同センターの宮川敏明所長は「市民の皆さんに温かく見守られ、無事に成長し、とてもうれしい。また新しい命が誕生することを願っている」と目を細める。