彦根城写生大会が5月21日、彦根城城山一帯で行われた。
彦根城写生大会は、彦根青年会議所創立15周年の記念事業として1968(昭和43)年5月26日に第1回大会が開催されて以来、55年続いている行事。当日は彦根城と玄宮園を参加者に無料開放し、彦根城一帯をどこからでも描くことができるようにした。
一番人気の天守前では多くの人が集まり、思い思いに写生に取り組む姿が見られた。市内から参加した家族連れは、両親が日傘を差し、子どもたちが楽しそうに絵を描いていた。母親は「これほど集中して写生をする体験は初めて。一心不乱に取り組んでいる姿を見られて良かった」と笑顔を見せる。小学1年生と3年生の子どもたちも「楽しい!」と声をあげた。
中には、親子代々参加している家族の姿も。「自分が子どもの時には父親に連れてきてもらっていた。自分の子どもたちも物心ついたころから毎年参加している。わが家にとっては毎年の大切な行事」と話す。「孫が誕生し、これから一緒に参加できる日を楽しみにしている」とも。
彦根青年会議所の西村直人さんは「今回は雨のため日程が予備日になってしまったが、参加していただいた子どもたちが楽しそうに写生に取り組んでいるのを見られて、開催できて良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。
提出された作品は審査を経て、優秀賞・入選作品を選定。プロシードアリーナHIKONEの展示スペースで6月25日~7月1日、展示を予定する。