彦根・京町のコミュニティーカフェ「On Your Mark Cafe(オン・ユア・マーク・カフェ)」(彦根市京町)で現在、学生たちが気軽に立ち寄れる空間づくりが8月中のオープンを目指して進められている。
改装工事を手伝う大学生たち=「On Your Mark Cafe」
同店は昨年10月、店主の忠田季空さんが空き家だった木造3階建ての2階部分を学生たちと一緒に改修し、コミュニティーカフェとしてオープンした。昼はカフェ、夜はバーとして経営しているほか、セミナーや講演会、ワークショップなどにも活用し、学生や市民が集う場としてにぎわいを見せている。
「学生たちのさらなる学びの場や新しい出会いの場になれば」と、空いていた3階部分を、セミナーなどの会場としての利用するほか、学生たちが自習できる場や建築を学ぶ学生たち向けの工房スペースとして開放することを計画。リノベーションすることを決めた。5月から、滋賀大学、滋賀県立大学、龍谷大学、立命館大学の学生合わせて30人以上が参加し、建築士の指導を受けながら作業を手伝っている。
滋賀県立大学4回生の梅木望羽(みわ)さんは「大学の授業で学べないことを多く体験できるのがいい。他の大学の学生たちと交流できるのも魅力」と笑顔を見せる。学生たちは床板を3階まで運び込んだり、床を打ち付けたりするなどの力仕事をこなしている。
忠田さんは「家具は滋賀県立大学の環境建築デザイン学科と生活デザイン学科の学生が中心として成る『木匠塾』からの提供を予定していて、机や椅子は自由にレイアウトを変えることができるようにする。内装は、学生たちが意見を出し合いながら作り上げ、形にしている。改装している3階部分は、学生たちが『学外でのものづくり』『地域や他大学の学生との交流』などができる場所を目指す」と話す。「完成後、学生はワンオーダーすれば空間を自由に使えるようにする予定」だという。「学生たちが気軽に立ち寄れる空間を作りたい。学生たちが卒業しても彦根に来た時にまた訪れてもらえるような拠点にしたい」とも。
8月中の完成を目指し、改修資金を得るため、クラウドファンディングで協力を呼びかける予定もあるという。