絵本専門店「チロル書房」(彦根市本町1)が9月24日、堀田書店跡に移転しリニューアルオープンした。
店内には「チロル書房でしか出合えない絵本と出合ってほしい」という思いの下、店主の清水結香子さんがセレクトした新刊と古本の絵本を並べる。絵本の販売のほか、買い取りも行う。
大学で絵本について学んだことがきっかけで、幼少期の絵本との記憶を思い出し、絵本の魅力に改めて気づき「本屋巡り」が趣味になったという清水さん。保育士として働く傍ら、週末に古本市などで自ら選んだ絵本を出店していた。「初めて古本市に出店した時の楽しさが忘れられず、いつか自分の店を持ちたいと考えるようになった」と振り返る。
2020年には彦根の銀座商店街の一角に店を構えたが、諸事情が重なり2023年3月に閉店。「いつか、もう一度店を構えたい」と思い続け、移転先となる「堀田書店」の店主との出会いがあった。
1874(明治7)年から150年以上にわたり「地元の本屋」として親しまれてきた堀田書店。現在は閉店しているが、清水さんに新しい書店として店を使ってほしいと話が進んだ。清水さんは「偶然の出会いがきっかけでこの場所を知り、ここでならできるかもしれない」とチロル書房の再オープンを決めた。「堀田書店の良さを残しつつ、チロル書房らしい店にしたい」と店内のレイアウトや看板は清水さんが考えた。本棚は堀田書店で使われていたものを使う。
「絵本には、子どもはもちろん、大人も楽しめる魅力や可能性が詰まっている。大人がじっくり味わえる絵本も並べているので、当店で一期一会の絵本との出合いを楽しんでいただけたら」と呼びかける。
営業は日曜・月曜の12時~18時。営業日時の変更はインスタグラムで知らせる。