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彦根のフリースクール「てだのふあ」が新拠点 不登校の子どもの居場所に

渡辺薬局の2階に少人数制の第2スクールが開講する。(左から2番目)代表の山下吉和さん

渡辺薬局の2階に少人数制の第2スクールが開講する。(左から2番目)代表の山下吉和さん

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 不登校の子どもらの居場所作りに取り組むNPO法人「フリースクール てだのふあ」(彦根市京町1)が6月3日、現在開講している「京町校」に続き、「錦町校」(錦町)を開く。

それぞれのペースで、勉強を進める。元教員や大学生などが学習をサポートする(提供=てだのふあ)

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 「てだのふあ」は、さまざまな事情で学校に行けない・行かない子どもたちにとって「安心安全に過ごせる場所・環境」を提供したいと、2020年4月に元教員の山下吉和さんが立ち上げたフリースクール。名称の「てだのふあ」は、沖縄の方言で「太陽の子」を意味する。現在、市内・市外の小学1年~高校3年の生徒約30人が在籍している。

 京町校に一日に通所する人数が定員の20人に近づきつつあること、最近では少人数での対応を希望する子どもが増えたことなどを踏まえ、第2スクールの開設に至った。錦町校は渡辺薬局2階の一室を利用し、月曜・木曜の週2日、開講する。少人数で過ごせ、元小学校教員を中心に2~3人のスタッフが常駐する。

 「てだのふあ」ではフリースクールの活動後、勉強の不安を和らげ、自学自習ができる「マナビー」(月曜・金曜)、フリースクールに参加しづらい子どもが参加したり、保護者が子どもの不登校などについて相談できたりする「てだカフェ」、子どもらが自分たちで野菜を育てる畑「てだ農園」、登山やカヌー、魚釣り、星空観察などを体験する「自然教室」(月2回・水曜)なども実施。錦町校に通う児童も参加ができる。

 「『てだのふあ』は音に敏感な子ども、対人関係に傷ついた子ども、学習や学校に苦しんでいる子どもなど、さまざまな理由で傷つき、自信を失っている子どもたちが安心して身を置ける場所。異年齢集団の中で互いに助け合いながら、心身ともに開放して自信をつけてもらい、本来の自分を取り戻してもらえれば」と山下さんは話す。心も体も元気を回復した子どもたちは、それぞれ次のステップへと踏み出しているという。

 山下さんは「初めは少人数の場所で過ごし、集団に慣れてから京町校へ転籍したり、そのまま少人数でゆっくりと過ごしてもらったりと、いろいろな選択肢がある。気軽に相談してほしい」と呼びかける。

 開校時間は10時~15時。利用料金は半日1,000円。

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