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彦根城のいろは松で「こも外し」 啓蟄の風物詩、酒搾り袋の洗い汁散布も

「こも外し」を行う作業員たち

「こも外し」を行う作業員たち

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 冬ごもりの虫が出てくる啓蟄(けいちつ)に合わせて、この時季の風物詩になった「こも外し」が3月5日、彦根城内の「いろは松」などで行われた。

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 こも外しは、松を害虫被害から守るため、幹に巻いたわら製のこもを取り外す行事。本年度、彦根城は、立冬の日の昨年11月7日、いろは松、金亀児童公園、玄宮園、天守前広場の計約100本の松に「こも」を巻き、啓蟄の3月5日に「こも外し」が行われた。

 当日朝、いろは松に彦根城運営管理センターの職員たちが集合。宮川敏明所長の「頑張りましょう」の合図で、数人ずつに分かれてクロマツ29本とアカマツ3本に固定していた縄をはさみで切り、次々に「こも」を外していった。玄宮園内などの松を合わせて計約100本で作業を行った。取り外した「こも」にはマツカレムシやクモなどが付いていたものもあり、本年度は、その数が例年より多かったという。

 宮川所長は「今年は彦根城の世界遺産登録に向けて盛り上がる年になれば」と期待を込めた。午後には、1958(昭和33)年から行われている酒搾り袋の洗い汁の散布も実施。職員たちは豊郷町の岡村本家から提供された約1200リットルの洗い汁を、いろは松の木の根元にまいた。

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