
串カツやどて焼き、和食の創作料理を提供する「串カツどんつく」(愛荘町川原)が3月27日にオープンした。
店主は、隣接する部品加工会社「システムテック」を経営する村田行照さん。日中は、会社で業務をこなし、夜は店に立つ。
村田さんは若い頃から料理が好きで、和食店で修業した経験も持ち、起業してからも会社経営と並行して和食店を経営していた。会社経営に専念するため店を閉店したが、その後も「いつかもう一度自分の店を持ちたい」という思いを抱き続けていたという。
仕事で全国各地を回り、その土地のおいしいものに出合ったという村田さん。特に、大阪・新世界の雰囲気が好きで、「安価なのにおいしい上、串カツ屋のにぎやかさや人情味のある空間がいい。自分も『来た人が楽しい気持ちになれるような店』を作りたいと考えていた」と話す。
長男の誠志さんに40年続けてきた会社の事業継承を始め、自分の時間ができたことで長年の夢を形にすることを決意。「とにかく早く形にしたくて、ここに」と、今の場所を選んだ理由を話す。会社の敷地内にあった約5坪のコンテナを、村田さん自ら3カ月かけて改装した。調理室を増築し、カウンター9席を用意した。
串カツの衣は薄めにし、素材本来の味を生かすあっさりとした仕上がりにしたという。串カツのソースは独自にブレンドしたもので、「浸す」のではなく「かける」タイプにしている。
メニューは、エビや飛騨牛、豚ロース、鶏モモなどの肉や海鮮、野菜類、チーズなどの串カツ(165円~)に加え、牛すじを下処理し濃厚なみそでじっくりと煮込んだ「どて焼き」、旬の食材を使った和食の創作料理などを提供。ドリンクはビールやハイボール、熱かんなどの酒やウーロン茶などを用意する。
村田さんが店に立つ時は、料理人用の白い和帽子をかぶり、シャツにネクタイ、そして調理白衣と前掛けというスタイル。「気張らない店だが、料理を作る人間としてきっちりとしていたい」と話す。「『昭和の雰囲気』を楽しめる店として、気軽にお越しいただければ。いつか2号店を出せるよう、この店を育てていきたい」と意気込む。
営業時間は18時~22時。日曜・月曜・祝日定休。