彦根にコミュニティーカフェ「On Your Mark Cafe（オンユアマークカフェ）」(彦根市京町)がオープンして11月22日で1カ月がたった。

店舗外観＝On Your Mark Cafe

　店主の忠田季空さんは大津市出身。前職の「まちづくりコンサルタント」として彦根銀座商店街活性化を通じて彦根と関わりを持ったことをきっかけに、「学生や若者が住みやすく、また彦根に戻ってきたいと思えるまちづくりをしたい」という気持ちが強くなり、彦根で事業を行うことを決めたという。

　店名の「On Your Mark」は「位置について」という意味を持つ。「学生や若者、これからチャレンジしたい人がカフェに集まり、挑戦前の時間を過ごす場所にしてほしいという思いを込めて名付けた」と忠田さん。店舗はもと住居だった空き家を、忠田さんをはじめ友人や市内外複数大学の学生たちが協力してリノベーションした。

　滋賀県立大学3年の梅木望羽さんは「今あるものに付加価値を付けるということに興味があり、リノベーションに参加した。たくさんの人と交流しながら丸のこで木材を切断し棚を作ったりして、とても楽しかった。さまざまな事や人とのつながりを通して自分の成長を感じることができた」と笑顔を見せる。滋賀県立大学3年の坂本日向さんは「忠田さんをはじめ、たくさんのすてきな人が集まる場所。交流できる場になっているので、ぜひ一度足を運んでみてほしい」と呼びかける。

　フードメニューは地元の食材を使い「地産地消」にこだわる。「学生に食べてほしいので価格もできるだけ安くして量も多くしている」と忠田さん。看板メニューはコーヒー。生豆の状態で仕入れ、自家焙煎（ばいせん）したコーヒーをリーズナブルな価格で提供することにこだわる。忠田さんは「スペシャルティコーヒーの豆を常時10種類以上用意している」と話す。

　ドリンクメニューは、「グアテマラSHB ブルーレイク」「パナマ エスメラルダ農園 ゲイシャ ウォッシュド」「インドネシア コピ・ルアック ワハナ農園」などの自家焙煎スペシャルティコーヒー（300円～）のほか、紅茶や滋賀県産緑茶、ジュース類を提供する。フードメニューは自家焙煎コーヒーゼリーやカボチャプリン、クロッフル、パフェ、パンケーキなどの日替わりスイーツ（300円・500円）や近江地卵のオムレツナポリタンやオムライス（700円）など。

　忠田さんは「学校の帰り道に友達としゃべったり、テスト勉強をしたり、ちょっと真剣に将来の話をしたり、マスターに恋愛相談をしたりできるような、地域の学生が日常を過ごす場所になれば。カフェを通じて大学のゼミがまちづくりに携わっており、カフェとしてもまちづくりを学ぶ場としても気軽に来てほしい」と呼びかける。

　営業時間は11時～19時。月曜定休。学割メニューもある。