小麦粉を使わないグルテンフリーの広島焼きやピザを提供する鉄板焼き店「鉄板キッチン 木ノ花咲家(このはなさくや)」(彦根市河原3)が花しょうぶ通り商店街にオープンして、1月2日で2カ月がたった。
湖com.(ココム)のグルテンフリーピザ(曜日限定で提供)=鉄板キッチン 木ノ花咲家(このはなさくや)
店主は、かつて立花町でテイクアウト専門のグルテンフリーピザ店「湖com.(ココム)」を営んでいた宮下美奈子さん。前店の立ち退きをきっかけに、いったん店を閉め、計画していた鉄板焼き店を開業する準備を進めてきた。
長年、広島焼きが大好きだという宮下さん。店を持つなら広島焼きをメインとした鉄板焼き店にしようと決めていた。開業に向け宮下さんは、広島にある「広島焼きを学べるスクール」に通い、広島焼きを基礎から学び直したという。
店は築100年以上の古民家で、同商店街は「伝統的建造物群保存地区」のため、外観は風情を残しながら改装。テーブル2卓、カウンター5席、奥に和室を設ける。新しい店になっても前店の「ココム」を認識してもらえるよう、クレープを提供している日には「ココム」の看板を出している。
同店の広島焼きの生地は、米粉、タピオカ粉、片栗粉などを独自にブレンド。グルテンフリーの生地と一般的な生地との違いを感じさせないよう、試行錯誤を繰り返して配合を決めたという。
広島焼きは、生地に千切りにしたキャベツや揚げ玉などをのせ、ふんわりと仕上がるようにへらを使って空気を含ませ、甘みが十分に出るまでしっかりと蒸す。麺は、中華麺やうどんのほか、小麦粉にアレルギーのある人でも広島焼きを楽しめるよう、こんにゃく麺も用意する。
広島焼きのほか、オムライスや一品料理も提供。オムライスに使うトマトソースは、数種類の野菜をじっくり煮込んでペースト状にして作った宮下さん手作りのもの。「酸味が少なく、口当たりのいいソースに仕上げている」という。
メニューは、広島焼き(900円)、オムライス(800円)のほか、アヒージョ(800円)、イカ焼き(500円)、とん平焼き(700円)、砂肝(400円)などの一品料理を提供。ほかにも、曜日限定でグルテンフリーのピザ(700円~)やクレープ(350円~)を用意する。
宮下さんは「できるだけ値段を抑え、グルテンフリーの広島焼きやピザ、クレープを楽しめるようにしている」と話す。「アレルギーのある人も含め、多くの人に広島焼きを楽しんでもらえれば」と来店を呼びかける。
営業時間は17時30分~22時。ピザとクレープ=金曜・土曜・日曜の11時30分~16時、広島焼きとクレープ=月曜・火曜の11時30分~16時。水曜・木曜定休。駐車場あり。