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彦根の民間救急車「眞心ライド」が1周年 元看護師・救急救命士が開業

「眞心ライド」代表の眞方哲雄さん

「眞心ライド」代表の眞方哲雄さん

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 看護師・救急救命士(元彦根市消防署救急隊)の有資格者が同乗する民間救急車の「眞心(まごころ)ライド」が4月1日で1周年を迎えた。

寝たきりの人でもストレッチャーで移動が可能=眞心ライド

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 眞心ライドは、看護師として医療機関で6年間、救急救命士として彦根市消防署で15年間医療業務などに従事してきた眞方哲雄さんが代表を務める民間救急車事業。救急救命士として勤務していた際、病院への搬送後、帰りの移動手段の確保に困っている人や、救急車を呼ぶほどではないものの医療補助が必要で通院手段に困っている人と多く出会ったという。「移動に不安や不便を感じているといった人たちのために、医療補助が可能な民間の救急車を使って搬送の手伝いができれば」と設立に至ったという。

 同事業所は、国土交通省の許可を受けた介護タクシー事業(福祉車両限定)と、消防本部の認定を受けた患者等搬送事業(民間救急)を展開。24時間態勢で対応する。自力での移動が困難な高齢者や障害者の移動・送迎サービスを提供し、車いすやストレッチャーでの移動にも対応している。

 眞方さんは「設立当初は、彦根市近隣の高齢者や障害のある人、傷病者を対象としていたが、現在では市外からの問い合わせも多い。今は滋賀県を発着地とする移動であれば、どこへでも対応している」と話す。

 AED、酸素ボンベ、吸引器などの医療機器を搭載した車両に、利用者の状態によって看護師と救急救命士が同乗し通院や転院、買い物などの外出送迎を行う。「全年齢を対象に、医療ニーズのある人の搬送を民間事業者が行うことで、緊急性の高い救急事案への救急車の適切な活用にも貢献したいという思いもある」という。

 眞方さんは「今後は医療機器が持ち込めず移動を諦めていた方の旅行同行といったニーズにも応えていきたい」と話す。「医療と在宅をつなげる架け橋になりたい。患者・利用者の足になれれば」とも。

 料金は1キロ=525円~(深夜22時~5時は2割増し)。

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