
5月に植えた綿花「おうみこっとん」の収穫イベントが9月25日、愛荘町山川原の畑で行われた。
「おうみこっとん」は、綿栽培や糸紡ぎ、作品作りに取り組む「おうみこっとん夢つむぎ」を主宰する澤とし江さんから受け継いだ種で栽培されている。
現在は、セレクトショップ「おんどen no youni hirogaru」(彦根市中央町)を営む福田弘治さん・麻衣さん夫婦が畑を継承し、綿花の栽培から収穫までを担っている。
おうみこっとんの定植・収穫イベントを主催する麻衣さんは「いつかおうみこっとんで生地を織り、Tシャツを作りたい」と語り、将来的にはおうみこっとんを工場で糸にすることを目標に活動している。
活動を共にする「ハニカム」(愛荘町山川原)の本間浩平さんは「自分たちで育てた綿を製品にし、地域産業として循環させていければ」と展望を語る。
当日は3人が収穫に参加。畑には白い綿のほか、茶綿や緑綿も実る。「綿花の手触りに癒やされる」と黙々と収穫作業に没頭する参加者の姿や、「子どもにも体験させたい」と綿花を持ち帰る姿が見受けられた。
収穫した綿花は、綿の中にある種を取り出す「綿繰り(わたくり)」の作業が必要で、この工程には地域の高齢者施設や障害者施設の方たちも協力している。
麻衣さんは「ふわふわの綿に触れるのを楽しんでもらっている。指先を動かす運動にもつながっている」と話す。
次回の収穫イベントは10月5日、本庄町の畑で行う。当日は澤さん指導の下、綿繰りや手作業による糸紡ぎを体験できる。福田さんは「日曜日なので親子で参加してもらえたらうれしい」と呼びかける。