愛知高等養護学校(愛荘町愛知川)で専門教科「農園芸」を学ぶ2年生6人、3年生5人の生徒11人が12月11日、地元企業の近江食品・愛知川工場(愛知川)で、伝統野菜「近江万木(ゆるぎ)カブ」のぬか漬け作業を体験した。
「地元の伝統野菜や特産品について学んでほしい」と企画され、今回で5回目となる体験学習。生徒たちは9月末に種をまき、同校実習畑で育ててきた。11月末に約200玉を収穫し、寒風にさらすことで水分を抜き、カブのうまみや風味を引き立たせるために「はさがけ」を10日ほど行った。
当日は「はさがけ」されているカブを一つ一つ丁寧に下ろす作業でスタート。「はさがけ」する前のカブとの見た目や触感の違いを感じながら作業する様子が見られた。その後、生徒たちは近江食品の社員から指導を受けながら葉を実に巻き付け、容器に敷き詰めた。次に一層ずつ塩分と調味料を加えた米ぬかをまんべんなくまき、最後に約100キロの重しを載せて作業を完了。生徒からは「自分が育てたカブの漬物は特別おいしく感じる。白米と一緒に食べたい」などの声が聞かれた。
最後に工場見学も行い、食品加工の現場に触れた。
近江食品食品事業部執行役部長の志村大輔さんは「これからも地域とのつながりを大切にし、さまざまな取り組みを通して伝統や食文化の継承につなげていきたい」と話す。
ぬか漬けされたカブは2週間ほど漬け込み、年明けに生徒らが食べる予定。