第95回選抜高校野球大会の滋賀県代表に彦根総合高校(彦根市芹川町)が出場を決めた。春夏通じて初めての甲子園出場となる。
1月27日午後、同校のホールに関係者が集まり、選考委員会のネット中継を見守った。緊迫した空気の中、「彦根総合高校」の名前が読み上げられると拍手が沸き起こった。体育館では緊張した面持ちで待っていた野球部の選手たちに、学園長が甲子園の出場決定を伝えると、選手たちは大きな歓声を上げ、肩をたたき合ったりガッツポーズをしたりして喜びを爆発させた。菓子作りを学ぶ同校の生徒たちが準備した特別なケーキが運ばれ、初出場を祝った。
宮崎裕也監督は「選手の頑張りを学校一丸となってサポートしてくれている。ピッチャー陣も安定しているので、さらに守備もレベルを上げていく。やるからには日本一を目指す」と意気込みを見せる。
主将の上田大地選手は「夏の大会の『負け』からいろいろ学んだ。悔しさをバネに絶対に甲子園に行くという気持ちを持ち続け練習を頑張ってきた。甲子園では彦根総合の存在感を見せられるよう頑張ります」と力を込める。
2年生の保護者の一人は「まさか甲子園に連れて行ってくれることになるなんて驚いているがとてもうれしい。日々の選手たちの頑張りを見てきたので、これからもしっかりと支えていきたい」と笑顔を見せた。
彦根総合高校野球部の創部は2008(平成20)年。昨年秋の滋賀県大会で初優勝し、近畿大会ではベスト8に入った。今回、宮崎監督が就任して3年で初の甲子園出場となる。