滋賀県産の間伐材などの木材を使った観光グッズ製造を手がけている「観光交流企画室TAC(タック)」(彦根市船町)が今月、木の板に印刷した佐和山城の「御城印」と「御城印帳」の販売を始めた。
「突き板」と呼ばれる薄くスライスしたスギで和紙を挟んだ板で、板の材料は滋賀県産スギの間伐材を使っている。木の板に印刷しているためほんのりと木の香りがし、木目は「世界に一つ」しかない模様となる。絵柄は、代表の中田亘さんが佐和山城を石田三成の「大一大万大吉」の旗印でデザインした。
中田さんは、「近年、和紙で独自の御城印シール24種類を販売し、コレクターの方たちに好評。紙で独自の御城印を作るノウハウを使い、さらに滋賀県や地元にこだわったものが作れないかと思案した。地域団体にも協力してもらい滋賀県産間伐材を使って新たに地元佐和山城の御城印を作った。『まるごと近江のグッズ』として製品化できた」と話す。「木の特性があるので、印刷するときに反ってしまったり、一枚一枚印刷や断裁する手間がかかったりするが、こだわりを持って作っている。木に印刷した御城印は全国的にも珍しい。今後も木製の御城印シリーズ化を図り、収益を観光振興や間伐材の利用促進、地域材の活用PRに還元していきたい」と意気込む。
価格は、御城印=550円、御城印帳=1,430円。同社ネットショップ、彦根駅前観光案内所、彦根観光センターで販売する。