広域通信制高校の「クラーク記念国際高校」(北海道深川市)の教育拠点「クラーク記念国際高校彦根キャンパス」(彦根市大東町)が4月1日、開校する。
同校は、1992(平成4)年に学校法人創志学園(神戸市中央区)が北海道深川市に本校を設立した広域の通信制高校。教育拠点ごとに、制服を着て週5日登校する「登校型」をはじめ、場所や時間にとらわれずに学べる「スマートスタディコース」、プログラミングや英語など、それぞれが興味のあることを集中して学べる「特化型コース」などさまざまなコースを設ける。現在、50カ所以上の拠点で1万人以上が学び、延べ9万人以上の卒業生を輩出している。彦根キャンパスは近畿10校目で、滋賀県初の拠点となる。
同キャンパスでは、「スマートスタディコース」「単位修得コース」の2コースを設置する。「スマートスタディコース」はオンライン学習とプロジェクト型学習(登校)を自由に組み合わせ学んでいく。プロジェクト型学習では、地域の企業や大学と協働し課題発見・解決に向けて体験学習する。「単位修得コース」はオンライン学習を中心に教科を学んでいく。登校日数はコースごとに違い、いずれも所定の日数のスクーリング(=同キャンパスで実施)が必須となる。
同校は3月4日、滋賀大学と「包括連携協定」を締結。データサイエンス学部と連携して、データサイエンスと高校数学を組み合わせた「活用する数学」の授業を共同開発し、全国の同校生らに提供していく予定。ほかにも、経済学部と連携し、彦根周辺の地域課題解決に向けて探究的な学習に取り組むカリキュラムを同キャンパスに通う生徒らに提供する。同大教育学部生がチューターを務め、双方の学生にとっての「教育の場」を提供することも目指す。
教務開発部の責任者、阿部賢太さんは「当校には京都にもキャンパスがあるが、彦根エリアや滋賀北部からは少し距離がある。このエリアの生徒たちが学習する機会を失わず、地域で学べるよう教育を提供していきたい」と意気込みを見せる。