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国立印刷局彦根工場が創立80周年 記念式典に400人、ひこにゃんも

記念パネルを手に喜ぶひこにゃん。(左から)サツスール工場長、有田工場長、和田彦根市長、ひこにゃん=国立印刷局彦根工場創立80周年記念式典

記念パネルを手に喜ぶひこにゃん。(左から)サツスール工場長、有田工場長、和田彦根市長、ひこにゃん=国立印刷局彦根工場創立80周年記念式典

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 国立印刷局彦根工場(彦根市東沼波町)が10月1日で工場創立80周年を迎え、記念式典が開かれた。

金属板に特殊な彫刻刀で点や線を1本1本彫刻しお札の原版(凹版版面)を作製する「工芸官」の緻密な作業

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 同工場は戦時下における紙幣需要の増大への対応などから、1944(昭和19)年10月1日に大蔵省管下の大阪地方専売局彦根出張所の煙草製造工場の移管を受ける形で彦根市内に設置された。その後、建物の老朽化に伴い、1966(昭和41)年に現在の地に移転した。

 同工場は西日本で唯一の紙幣を作る工場で、1,000円、5,000円、1万円の紙幣を製造している。今年度の彦根工場を含む全国4工場での製造数量は29億5000万枚。

 式典には、彦根工場の有田久男工場長や職員のほか来賓として、日本銀行大阪支店の神山一成支店長、和田裕行彦根市長、沼尾護彦根商工会議所会頭、和田之宏彦根警察署長ら総勢約400人が出席した。

 有田工場長は「長きにわたり、高品質で均質な日本銀行券を安定かつ確実に製造し供給するという重要な役割を果たすことができたのは、これまで工場を育み、築き上げてきた諸先輩方や職員の尽力、さらには地元自治体をはじめ、地域社会からの支援のお陰」と感謝の言葉を述べ、「新日本銀行券が徐々に行き渡っていることに大きな喜びを感じている。これまで諸先輩方が残してくださった技術や良き伝統を継承しつつ、デジタル技術を利活用した事業活動を推進することで、日本経済と国民生活の安定に貢献する製品を安定かつ確実に製造する工場であり続けたい」と式辞を述べた。

 祝辞として、独立行政法人国立印刷局の大津俊哉理事長は「培ってきた高い技術力を生かして安定した供給をお願いしたい」と話した。

 ゲストとして、彦根市のキャラクター「ひこにゃん」と国立印刷局のキャラクター「サツスール工場長」が登場。有田工場長から特製の記念パネルがひこにゃんに贈られた。式典後、来賓一行は資料展示室に移動し、紙幣の原版を彫る工芸官の実演や工芸官の作品を見学した。

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