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滋賀大が3Dプリンターでものづくり 企業と連携したプロジェクト型授業

作った製品を見せる(左から)齋藤碧良さんと宮川莉緒さん

作った製品を見せる(左から)齋藤碧良さんと宮川莉緒さん

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 滋賀大学の学生が、製造業の現場体験と3Dプリンティングの実践を企業での実例と実習から学ぶ授業「モノづくりプロジェクト」の製品最終報告会が7月9日と16日、コワーキングスペース「ものづくりラボ dew spot(デュウスポット)」(彦根市芹川町)で開催された。同施設は大洋産業(芹川町)が運営する。

製品最終報告会でプレゼンをする履修学生

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 製造業の大洋産業と滋賀大学地域連携教育推進センターの連携協定による初めての取り組みで、企業による人材育成や製造業の魅力・可能性、グローバル社会での働き方を体感的に学ぶことを目的に開講した。経済学部とデータサイエンス学部の2~4回生の学生20人が履修した。

 4月から7月まで15回の講義の中で、工場見学や3Dプリンティング技術から、CADの実習、製品企画書の作成、設計やプリントまで実地で学んだ。

 今回の製品のテーマは「大学生の日常生活をちょっと便利にするもの」。ベルト用のハンガーやペンスタンド、ドリンクホルダーなど、学生自身の困り事を製品にした。

 報告会では、実際の製品を見せながらコンセプトやターゲット、工夫した点などについて、1人5分でプレゼンテーションを行った。同社の社員や履修学生が製作者に質問しながら互いに評価を行った。

 経済学部3回生の宮川莉緒さんは「あまり知らなかった製造業について、この授業でイメージできた。女性や理系でなくても関われる業界なんだと感じた」と話した。

 担当教員で地域連携教育推進センター長の柴田雅美さんは「大量生産型ではないカスタマイズ型の製造業が日本企業の強みであること、トライアンドエラーで改善していく今のものづくりを学生たちが理解してくれたのでは」と振り返る。

 技術者でもある同社の小田柿喜暢社長は「学生のいろいろなアイデアが面白く、機能やコンセプトをもう少し工夫すれば実用化できる製品もあった。3Dプリンターはすぐに実物を作って検討ができる。ものづくりの魅力をこれからも伝えていきたい」と意気込みを見せる。

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