彦根のコワーキングスペース「1st.BASE(ファーストベース)」(彦根市小泉町)が4月22日で3周年を迎えた。
同施設は3階建てで、施設面積は約120坪。1階はコワーキングスペースや会議室(1室)があるオープンスペース、2階・3階は店舗や教室、個人用のオフィスやアトリエとして利用できるレンタルスペース(12室)になっている。
同施設開業について、オーナーの佐伯大輔さんは「以前利用していたコワーキングスペースで、年齢も業種も違う利用者同士がつながり、新たなビジネスが生まれたり、人脈が広がっていったりするのを目の当たりにして、『こうした空間はすごい』と思った。自分が住む彦根にも、そのような場を作りたいと考えた」と振り返る。
2021年のオープン当時は、まだ現在ほどコワーキングスペースやレンタルオフィスの認知度は高くなく、人口11万人の彦根市で受け入れられるかどうか不安が多かったという。オープン後、佐伯さんの不安とは裏腹に、少しずつ利用客が増えていったという。佐伯さんは「コロナ禍をきっかけに、テレワークになった会社員や新しいことを始めたいという起業家、副業のためのスペースが欲しいという人のニーズに合ったのでは」と振り返る。現在は、同施設の利用者同士で自然とつながりが生まれ、新しいことにチャレンジする利用者の姿も多いという。
佐伯さんは過去に交通事故に遭い、車いすを利用している。「周りの方に助けてもらうことが多く、感謝する毎日。自分も周りに喜んでもらえるようなことができれば」と話す。オーナーとして同施設に常駐し、利用者たちがつながる「フリコミ」を主宰。フリーランスや自営業者、独立を目指す人たちを応援している。「何かを始めたい人、次のステージに行きたい人、横のつながりを求めている人に当施設を利用してもらえれば」と呼びかける。
3周年を迎え、新たな目標ができたという佐伯さん。「いつか、シングルマザーや高齢者などのために、シェアハウスを運営したい。これからも新しいことにチャレンジしていきたい」と意気込みを見せる。