江戸時代から続く古い街並みが工芸作家のテントに彩られる「2024アートフェスタ勝負市」が6月8日・9日、花しょうぶ通り商店街(彦根市河原町)で開催される。
「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている古い街並みに、工芸作家のテントや飲食ブースが並ぶ=2024アートフェスタ勝負市
商店街の名称にも使われているハナショウブが咲くこの時期に、滋賀大学、滋賀県立大学、聖泉大学の学生や市民団体と共にイベントを企画・運営する同イベント。今年で23回目となる。商店街約450メートルに、全国から集まる工芸作家のテントが計約70張り(8日=約20張り、9日=約50張り)が並ぶ。今年のテーマは「超越」。「昨年を超える内容で一層の充実を図り、今までを超えよう」という思いを込める。
街道にはテントが並ぶほか、フードコートやウクライナ料理「Faina(ファイナ)」のキッチンカーなどの飲食ブースもある。「プロの食卓ブース」には地元の飲食店8店舗が出店し、オリジナルの料理を提供する。
「彦根りんごの小さな公園」では、子ども向けのワークショップなどを提供する「子ども広場」(9日のみ)を開催。クミノ工房の木組みの積み木「KUMINO」で遊んだり、「大判絵」に絵を描いたり、ヤギやリクガメと触れ合える。同商店街のキャラクター「いしだみつにゃん、おおたににゃんぶ、しまさこにゃん」との交流も楽しめる。
同日、「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている同商店街から河原町、芹町にかけての一帯をより多くの人に知ってもらおうと、町家の旧石橋家など6軒を公開する。実行委員の和田一繁さんは「普段は中を見ることができない町家を特別に公開する。古い街並みの良さや町家の活用法も見てもらえれば。近江鉄道の芹川駅からは徒歩5分ほどで、さらに勝負市まで5分ほど。歩いて街並みを眺めながら、勝負市に遊びに来てもらえれば」と話す。
和田さんは「歴史ある景観の中、作家や店主とのコミュニケーションを通して『戦利品』を手に入れたり、音楽や飲食を楽しんでもらえたりすれば」と来場を呼びかける。
開催時間は、8日=13時~17時、9日=10時~17時。町家公開は両日とも10時~16時。