学ぶ・知る

彦根の銀座商店街で「滋賀フューチャー・シンキング・ウイーク」

「滋賀FUTURE THINKING WEEK」

「滋賀FUTURE THINKING WEEK」

  • 0

  •  

 滋賀の未来を「データ アート&サイエンス(DAS)」で多角的に探求する総合イベント「滋賀FUTURE THINKING WEEK(フューチャー・シンキング・ウイーク)」が3月28日、銀座商店街にある旧滋賀銀行彦根支店(彦根市銀座町)で始まった。

プログラムされた「魚」が空中を回遊する(もしもデータに身体を与えたとしたら?「FLOCK OF」 (bit.studio))=「滋賀FUTURE THINKING WEEK」 

[広告]

 主催は、トヨタ・コニック・アルファ(東京都千代田区)、滋賀大学(彦根市馬場1)、アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ(オーストリア)から成る「滋賀みらい構想プロジェクト」。

 社会の中で課題を見つけ、本質的な課題の理解や分析、解決を目指し、データをサイエンスするだけでなく、データをアート(思考)する「データ アート&サイエンス(DAS)」。同イベントでは、滋賀県内各地で未来創生に取り組むさまざまな「DASプロジェクト」の事例や地域創生プロジェクトの事例を紹介し、地域や産業の未来に対する新たな視点を発信する。

 これまで「人間中心」とされてきた社会のあり方を問い直し、「水を守ることを中心」に全てを考えてみる「ウオーター・セントリック」をイベントコンセプトとする同イベント。琵琶湖をはじめとする豊かな水資源に恵まれた滋賀県だからこそできる、水と共生する持続可能な社会のあり方を「みんなで考えよう」と呼びかける。

 会場では、「消滅可能性自治体を『水から考える』未来の実験地に」(高島市)、「データの力で自然を守り、信じられる土地に」(木之本町)、「地域の未来をデータアート&サイエンスで考える」(米原市)、「琵琶湖の漁師の未来を考える」(西大津)など、地域ごとの特性を生かしたDASプロジェクト事例を紹介。データ分析の結果だけでなく、さまざまな思考のアプローチによる表現を通じて、地域課題や未来像を伝えている。

 プロジェクト展示のほか、AIの体験展示、技術革新による社会システムの変革や持続可能な社会を想起させる海外メディアアート作品の展示、トークセッション、AIに触れる子ども向けワークショップなど、招待展示や多彩な催しも行う。

 滋賀大学の中野桂特命副学長は「今回のイベントは単なる展示ではなく、参加者自身が未来を考え、対話をするきっかけになれば。みんなで多角的な視点から議論し、新たなアイデアを生み出すことで、企業、大学、住民、アーティストなど多様な主体が連携し、持続可能な地域社会の実現を目指したい」と話す。

 会場となる旧滋賀銀行彦根支店は大正時代に建てられた歴史的建造物で、かつて「金融」の面から地域を支えてきた。この場所をこれからは自分たちで最新のテクノロジーとリテラシーを蓄え、アート的思考を駆使して、さまざまな地域に還元する「未来の銀行」として位置付けるため選んだという。

 中野特命副学長は「紹介しているプロジェクトを通して、自分たちの住む『まち』について、対話や問いをみんなで取り組むきっかけになれば」と期待を込める。「地域の豊かな未来を育むモデルを皆さんと共に作れれば」とも。

 開催時間は10時~18時。入場無料。4月6日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース