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ブラジル人家庭の子どもと愛荘町の児童、車いすバスケ体験で交流

サンタナ学園の生徒と町内小学生が車いすバスケットボールを体験

サンタナ学園の生徒と町内小学生が車いすバスケットボールを体験

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 ブラジル人家庭の子ども(0歳~18歳)が通う「サンタナ学園」(愛荘町長野)の児童・生徒と愛荘町内の小学生の交流を目的にした「車いすバスケットボール」体験会が8月4日、プロシードアリーナHIKONE(彦根市小泉町)で開催された。主催は愛荘町社会福祉協議会。

「車いすバスケットボール」体験の様子。サンタナ学園の生徒と町内小学生が交流した。

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 パラスポーツの「車いすバスケットボール」を通して福祉に触れる機会をもち、一緒にゲームをしたり、食事を共にしたりすることで交流を図る同イベント。当日は、サンタナ学園の生徒10人と町内の小学生10人が参加。車いすバスケットボールを体験する前に、「だるまさんがころんだ」などの日本のゲームをしたり、昼食を共にした。競技を体験する頃には打ち解けた様子で、ゲーム中は言葉が通じなくても、ジャスチャーなどでコミュニケーションを取り、一緒に笑い、汗を流す様子が見られた。

 ゲームを始める前に、びわこリハビリテーション専門職大学准教授でLAKE SHIGAバスケットボールクラブ所属の安田孝志さんと、LAKE SHIGAバスケットボールクラブ所属の八橋龍二さんが、競技用の車いすの基本的な操作方法を説明。町内の中学校に通う外国籍の生徒が通訳を担った。子どもたちは実際に車いすを体験すると、初めは不慣れな様子だったが、すぐに慣れて車いすを操作していた。

 試合は5人対5人で、それぞれのチームに安田さんと八橋さんが加わり、サンタナ学園の生徒と町内小学生の混合チームで行われた。体育館では日本語とポルトガル語が飛び交い、シュートが決まると大きな歓声が上がった。

 通訳を務めた愛知中学2年のヒガアユミさんは「通訳は大変だったが頑張った。朝は何となく遠慮がちで互いに距離があったが、どんどん仲良くなってきた感じがする」と振り返り、愛知中学1年のオカダアヤミさんは「このような交流イベントが、もっとあるといいと思う」と話す。

 サンタナ学園の生徒たちは「簡単そうに見えたが、とても難しかった」「新しい競技を体験できて楽しかった」と口々に声を弾ませ、参加した町内の小学生からも「楽しかった」「仲良くできた」などの声が聞かれた。

 サンタナ学園の中田ケンコ園長は「子どもたちが楽しんでくれて私も楽しめた。違う学校の児童・生徒とゲームをしたり、生徒が一緒に料理をしたりするのは、ブラジルの学校では珍しくていい体験だった。子どもたちも帰りのバスの中や学校でも楽しかったと話していて、日本語を覚えたくなるきっかけになったと思う」と振り返る。

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