![料亭旅館「やす井」の「すっぽんの煮こごり」缶詰](https://images.keizai.biz/hikone_keizai/headline/1692326787_photo.jpg)
彦根の料亭旅館「やす井」(彦根市安清町)が8月1日、「すっぽんの煮こごり」の缶詰の販売を始めた。
同館は、明治2年創業の老舗料亭旅館。料理は、自社生産の近江牛や琵琶湖で取れた湖魚などを使い、季節に合わせたメニューを提供する。
今回新たに商品化した缶詰の「すっぽんの煮こごり」は、同館で提供しているスッポンを使った懐石料理が「普段手軽に食べられない食材」であることから、自宅でも手軽にスッポン料理を楽しめるようにと製造・販売を決めたという。
同商品は、料理長の櫻井泉さんが館内の厨房で一つ一つ作る。長崎淡水(長崎県西海市)の長崎県産のスッポンをさばき、酒と昆布だしで3時間以上煮る。丁寧に「あく」を取り、スッポンのうまみやコラーゲンが出ただしに、ショウガやネギ、クコの実を加え、しょうゆなどで味付けをする。缶詰は冷蔵庫で一晩冷やすと煮こごりとして食べることができ、ほかにもスープとして食べたり、ご飯や薬味を入れて雑炊にして楽しめたりできるという。
櫻井さんは「スッポン料理は今まで提供しているが、缶詰にするのは初めてで、味付けや煮こごりの硬さなど試行錯誤を重ねた。昨年の秋から取り組み、納得のいくものができ商品化した」と自信を見せる。「昔から食べられているスッポンは滋養に良いとされている。そのまま食べてもらっても、一手間かけてもらってもおいしく食べられる。缶詰で手軽に取り入れていただければ」と利用を呼びかける。
内容量は195グラム。価格は3,240円。同館の売店とオンラインショップで扱う。