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愛荘町に日本料理店「かくれ蔵 藤居」 藤居本家の酒蔵をリノベーション

店舗外観=かくれ蔵 藤居

店舗外観=かくれ蔵 藤居

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 愛荘町の藤居本家東蔵の一角に11月2日、「かくれ蔵 藤居」(愛荘町長野)がオープンした。

店内=かくれ蔵 藤居

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 もともと蔵として利用していた藤居本家の東蔵を改装した同店。東蔵は、昭和の終わり頃まで蔵人の休憩所や米置き場として利用されていた蔵で、国の「登録有形文化財」に指定されている。老朽化のため、現店主の藤居鐵也さん、緑さん夫婦の夢だった「近江の酒とおいしい食事を楽しめる隠れ家のような店」として一部を店舗に改装した。

 店内は、テーブル席6席、カウンター席12席を用意。「古いものや歴史のあるものを大切に使い、守り、伝えていきたい」という藤居さんの思いから、元の蔵の様相を残し「アップサイクル」したという。土壁や天井、昔の電線の跡などはそのまま残し、古くから残る家財道具を再利用する。カウンターは別の酒蔵で使われていたケヤキの古木を利用。酒を搾る「酒槽(さかぶね)」で作られたテーブルや「酒だる」のパーティション、酒造りの際に蒸した米を運ぶ「こしきぬの」の仕切りカーテンなど店内には酒造りに使われていたものを新たな形に作り変え使っている。昼のランチで使う御膳のトレーは、以前こうじ造りに利用されていた「麹蓋(こうじぶた)」を利用している。

 料理長は京都の料亭で修業を積んだ長瀬翔伍さん。地元の食材を使い、一般的な和食の味付けにアレンジを加え「酒に合う料理」を用意する。ランチメニューはデザートに大吟醸の酒かすチーズケーキが付く、麹蓋(こうじぶた)御膳「近江牛のローストビーフ」(4,400円)と同御膳「季節の天ぷら」(3,300円)を提供。夜は、コースメニューや近江牛を使ったすき焼き鍋などの鍋物(要予約)、料理長「お薦め」の一品料理や酒のつまみになる料理を用意。同店のみで提供する限定酒「かくれ蔵藤居」、日本酒ハイボールをはじめとした藤居本家の酒、自家製の梅ソーダやジンジャーエールなどソフトドリンクもそろえる。

 藤居さんは「産土(うぶすな)の賜り物」の精神を大切にし、これからも古いものと新しいものを融合させていきたい。歴史を感じる蔵の一角で、本格的な日本料理を楽しんでもらえれば」と来店を呼びかける。

 営業時間は、昼(予約のみ)=12時~14時、夜=17時~20時(金曜・土曜は22時まで)。予約は3日前までに電話(TEL 0749-42-3048)で受け付ける。

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