滋賀県立愛知高校・愛知高等養護学校のボランティア部が運営する架空の株式会社「ECHI(エチ)」が5月15日、愛荘町役場で贈呈式に臨み、2025年度事業の利益から「税金」に相当する3,950円を愛荘町みらい創生課へ寄付した。
両校の生徒が共に学ぶ「地域共学」の理念を起業体験という形で体現しようと、2024年4月、当時の生徒会メンバーが中心となり「有限会社愛知高校」を組成し、学校の予算内で商品の仕入れ・販売を実施したのが始まり。
翌2025年度は同社メンバーを中心にボランティア同好会を結成し、「株式会社ECHI」を新たに組成。地域に向けて株主総会を開いて出資を募り、集まった出資金7万4,000円を元手に事業をスタート。両校の魅力を地域に発信する「選ばれる学校」づくりと、地域の新たな特産品の創出という2つのテーマを掲げ、地元・くよもん農園とおにぎりを共同開発。チキンチーズおにぎりや肉巻きおにぎり、塩むすびなど全6種を「中山道宿場祭り」「66かまど祭」「あいあいフェスタ」などの地域イベントで販売した。
2025年度の決算では、出資金を除く事業売り上げは11万6,000円、事業経費7万2,598円を差し引いた営業利益は4万3,402円、株主への配当金5,550円を計上した後の当期分配可能利益は3万7,852円となった。3月の株主総会決議を経て、利益のうち3,950円を愛荘町みらい創生課へ寄付することっを決めた。残りは生徒の活動費として還元、次年度への繰越金とした。
贈呈式には、愛知高校3年の生徒会長・仁保琉愛さんが出席し、設立趣旨や活動実績、決算内容を説明。有村国知町長へ目録を手渡した。仁保さんは「自分たちの責任で商品を決めることも大変で、物を売ることの大変さを実感した。愛荘町のよりよい未来のために、寄付金を役立ててもらえれば」と話す。「これから企業とのコラボや委託販売などにもつなげていけたら」と意気込みを見せた。
有村町長は「地域のことを主体的に考えて取り組んでくれた。とても感謝しているし、素晴らしいことだと思う。大事なことを経験できた生徒たちがうらやましい」とたたえた。
同活動は現在、部活動として続けているが、来年度からは選択科目として授業で取り入れるという。