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東近江の若き農業女子が酒造りに挑戦 自分たちで栽培した酒米使う

出来上がった日本酒「生い(うい)」と「優せ(ませ)」。「生い(うい)」は初めての挑戦に取り組む2人の姿を見た社長が「生(う)ぶやなあ」とつぶやいたのが由来だという

出来上がった日本酒「生い(うい)」と「優せ(ませ)」。「生い(うい)」は初めての挑戦に取り組む2人の姿を見た社長が「生(う)ぶやなあ」とつぶやいたのが由来だという

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 農業法人「GRITCH(グリッチ)」(東近江市上岸本町)の女性従業員が、自分たちが栽培した酒米を使った酒造りに挑戦し、6月17日、クラウドファンディング「マクアケ」で日本酒の販売を始めた。

(左から)西村ひかるさん、三島純菜さん=「GRITCH」農業女子が酒造りに挑戦

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 米・麦を中心に、スイートコーンやサツマイモなどの農作物を生産販売している同法人。自分たちが作る農作物を加工し、より多くの人に広めたいという思いから昨年、「酒米を栽培し、収穫した酒米を使った日本酒を造るプロジェクト」を企画。入社2年目の西村ひかるさんと1年目の三島純菜さんがプロジェクトの参加に名乗りを上げた。

 西村さんも三島さんも「酒米」(=山田錦)作りは未経験。西村さんは「化学農薬を使わないで作るので、除草作業や防除作業が大変だった。初めての経験で作業が順調にいかないことも多く苦労の連続だった。でも苦労は多い分、収穫できた喜びはひとしおで努力が報われたように感じた」と振り返る。

 収穫後は「喜多酒造」(池田町)協力の下、酒造りを行った。西村さんと三島さんも、こうじ造りや仕込み作業を体験。三島さんは「今まで農作物の生産しか経験がなく、食品を加工する工程は初めての経験。酒蔵で行われる繊細な作業の一つ一つに身の引き締まる思いがした」と話す。

 2023年1月に初搾り、その後、製品として完成。できた銘柄は「生い(うい)」(=純米大吟醸、芳醇甘口、もろみを搾った後手を加えない生原酒)と「優せ(ませ)」(=純米酒、濃酵うま口(甘口と辛口の間)、生原酒)の2種。

 出来上がった日本酒を手にした西村さんと三島さんは「初めての酒米作り、日本酒造りに挑戦し、苦労を重ねた結果できたお酒はまるでわが子のよう。手間暇かけて育てた酒米が、日本酒や酒かすという新たな形になって、皆さんにお届けできてうれしい」と笑顔を見せる。

 マクアケでの販売は7月17日まで。

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